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山蛭ニュース(2007年10月17日)

 10月4日に状況を報告してから、さらに気温が下がっています。 先週の土曜日(10月13日)に再度調査しましたら、大きく状況が変わっていました。
 以下に、状況をご報告します。

 前回は、「今まで見たことがある場所では、生存が確認出来ました。」と報告しました。 しかし、今回の確認では、前回報告した場所の中で、1箇所を除いて生存を確認出来ませんでした。 確認出来た場所は、巡礼峠からふじだな公園に降りる、階段を使わない坂の道沿い、右側のみ。 他の場所では、生存を確認出来ませんでした。
 しかし、生存が確認できた1箇所での観察で分かったことがありました。 ヤマビルの生態の一部を見ることが出来ました。 それそのものは、なんてこと無いかもしれませんが、今後の対応の仕方や駆除の方法に役立つと思いますので、紹介致します。

 観察できた場所での状況です。
 私の体から約0.5m程度の場所に、ツンと体を伸ばしたヤマビルを発見しました。 通常は、息を吹きかけると活動を開始します。ところが、その個体は活動を始めません。 それどころか、スコップで撫で回しても、一向に動きません。 そうこうしている間に、足元に2匹のヤマビルを発見しました。 せっせと私に向かって来るでは有りませんか。 最初の1匹と次の2匹を比較してハタと気付きました。後の2匹は、私の体温を感じる距離にいたのです。
 つまり、外気温が高い時期は、息の炭酸ガスのみに反応していました。 しかし、気温が下がってくると、温度と炭酸ガスの両方が揃わないと活動できないのです。

 分かってしまうと、「何だ」と思うかもしれません。 しかし、良く考えるともう少し生態について詳しいことが推測できます。 つまり、このまま冬になってしまうとヤマビルはどうなるのか。 ヤマビルが越冬するらしいことは何となく分かるのですが、どうなっているかは、まだ研究段階のようです。 上記の状況から察するに、以下の事が推測できます。
 まず、気温25度以上で活動するといわれているヤマビルですが、 20度程度の気温では、まだ私たちが接する場所に存在していて、動物が近づくと活動する。 但し、気温が低いと動作も鈍く、被害の可能性は著しく減少する。 さらに温度が下がると、多分、地中の湿気がある場所に逃げ込み、冬眠状態に入ると思われます。 約0.5m離れていたヤマビルの動作を見ると、段々と動かなくなる様子が見て取れます。

 まだまだ、なぞが多い生物と聞いています。今後、また観察できたことは報告したいと思います。
 今年は、活動が落ち着いてきたようなので、警報は取り下げたいと思います。 来年に向けて、内容を充実していきますので、ご期待下さい。

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