2013年9月9日 ブログトップ
9月9日(月)〜9月10日(火) 分杭峠紀行

(9月9日月曜日)
 折角の夏休みなので、随分前から興味を持っていた分杭峠に行く事にしました。 気ままな旅行ということで、宿の予約はせずに車中泊を覚悟の車旅です。
分杭峠への道  全体のルートは、茅野まで行って、そこからは国道152号線を通るルートです。 国道152号線が悪路と読めるので、駒ヶ根市からの遠回りルートも視野に入れて出発です。 茅野市までのルートは、以前から気に入っている三国峠越えのルートです。 前回は河口湖から甲府に降りるルートでしたが、今回は精進湖から降りるルートにしました。 右の図で青線の部分です。 それから、午前中に出発して高速道路を通っても、分杭峠は夕方となり、あまりゆっくりとは見れないと分かっていました。 だから、今日は移動のみと決めました。途中の観光も可能なので、高速道路を使わずにずっと一般道路を通る事にしました。

山中湖  出発したのは、丁度お昼前でした。だから、出発して間もなくお昼をとりました。 秦野、大井松田、山北町と順調に進みました。流石に夏休みと連休を挟んだ平日なのでスイスイと言う訳ですね。 三国峠越えのルートの入口もナビが正しく誘導してくれて順調です。 前回は逆ルートでしたが、何となく回り道した様な気がしたのですが。
 急な坂を登って、頂上が三国峠です。 三国峠では、既にススキが秋の到来を告げていました。 そして、三国峠を越えると富士山と山中湖の遠景が楽しみ。 ところが富士山は生憎の雲に隠れていました。 とりあえず、山中湖を中心とした写真を撮って、先に進む事にしました。

六角堂  次は河口湖です。水位が下がっていると聞いていたのですが、元に戻っているかなと思いつつ向かいました。 分かりやすいのは六角堂ということなので、真っ先に向かいました。湖面に浮いていたものが地続きになっているというのです。 確かに、地続きとなっていて、観光客も沢山来ていました。 今までは、遠景でしか見ていなかったので、あまり印象には残っていませんでした。 でも、間近に見るとこれまた一考です。写真は掲載していませんが、河口湖を背景にした風景もまた良いものでした。
 今回は、中々使うチャンスが無い一眼のフィルムカメラも持って行くことにしました。 今年の7月14日の記事でフィルムを装填し撮影の準備が出来たと報告しました。 でも、いざ撮ろうとしても、直ぐ見れない写真はあまり撮る気がしません。 今回の様に記念に残る写真ならという訳です。
 結果的に、六角堂には、コンパクトデジカメ2台とフィルムの一眼カメラの3台を持って行きました。 一眼カメラは、交換用レンズ4本が入った重たいカメラバッグです。 でも、このカメラバッグが良くありません。とっても重いのです。 まったく意味が無いマクロレンズまで入っていたのです。いい経験でした。 本番の分杭峠へ、カメラバッグを持って行くことが意味無いと分かったのです。 分杭峠は、手前に車を止めてシャトルバスで現地に移動するのです。 また、湧水を10L程持ち帰る予定なので、カメラパックを持って行ったら死んでいました。 ズームのレンズは、広角、標準、望遠のそれぞれを中心としたものが3本あります。 風景を撮るのが中心なので、広角ズーム1本があれば充分ということも分かりました。 そういう事で、明日の準備は万端です。

西湖  河口湖からは精進湖を通って甲府に向かうルートです。 本来なら、国道139号線を通るのでしょうが。西湖の岸辺を通る道があると分かり、そのルートにしました。 後から分かったのですが、河口湖の湖岸から精進湖に向かうのに、国道139号線を通ると大きく迂回となるのでした。 つまり、西湖を通って正解だったということです。 さらに、山中湖、河口湖、西湖、精進湖と、富士五湖の4つの湖を一気に見る事が出来ました。 富士四湖巡りということですね。
 精進湖からは、一般道路を通る条件で茅野市の国道152号線の入口までをナビにセット。 あとは、せっせと一般道を走り続けるという予定でした。 所が、甲府に入って国道20号線に入ると想いながら運転していたら、ナビの誘導を勘違いしてしまいました。 曲がるところが分かり難かったというのもありますが、国道20号線側に引っ張られたという感じです。 結局、近道をせずに、国道20号線に向かって直角に進んだということです。 でも、状況は段々と悪化していきました。まず、国道20号線や甲府市街地に向かう交通で大渋滞。 そこで、迂回路を取ったのですが、今度は国道20号線への合流が旨くない。 国道20号線のこの部分は、高架道路となっており、脇道からの流入ができないのです。 ナビは戻れと言うし、戻ってどうやって合流するかも表示からは読み取れません。 結局、右往左往して、何とか韮崎市の方向に進む事が出来ました。

 茅野市についたのは、夕方の6時頃でしたでしょうか。 高速道路を使っても4〜5時間は掛かるのに、観光しながら6時間で到着とは驚きでした。 これほど、平日の昼間の移動は早いということなのだろうと驚きは隠せませんでした。
 それからのルートは考えていませんでしたが、とりあえず国道152号線に入ってみる事にしました。 茅野から一気に高度を上げます。茅野の山道入口は、標高768mです。 5km弱で杖突峠に到着です。杖突峠は標高1086m程度です。一気に300mを掛け登ったということになります。
 ここまでの道を見て、分杭峠の評判に記載された悪路は、ごく一部ということが分かりました。 だから、一気に宿泊予定の高遠町まで駆け抜けることにしました。 途中、驚くほどに整備されていました。 多分、全体の2/3程度の道中は、両側1車線ながら、自動車道路の規格を持つ、立派な道路でした。 これが分杭峠では、駐車禁止になるほど狭くなるとは少し信じ難いという思いで車を走らせました。
 こういう運びで進めば、宿泊は高遠町と決めていました。 高遠町は、温泉がある町だと聞いていましたが、この時間に宿がどこにあるのか分かりませんでした。 代わりに、道の駅がありました。南アルプスむら長谷という道の駅です。 これでトイレの心配は要りません。安心して今日の移動を終わりました。

(9月10日火曜日)
分杭峠で違法駐車  次の日は、早くから目が覚めて、分杭峠を下見をすることにしました。 分杭峠は、駐車禁止なので、近くの駐車場まで行ってシャトルバスに乗り換えます。 シャトルバスは、9:00の予約でした。まだまだ時間があります。 だから、駐車はしないという前提で分杭峠まで下見にいったという次第です。
 確かに、分杭峠の前後は狭い道となっていました。 高遠町の辺りは、標高830m程度です。分杭峠は、標高1,434mです。 10km弱の区間で約600mを掛け登ることになります。 もちろんヘアピンカーブも沢山ある山道です。とっても面白いドライブでした。
 山頂に着くとまたまた驚き。駐車禁止なのに車が2台も止まっています。 1台は路上に止まっています。もう一台は、大鹿村古道入口の歩道に首を突っ込んで止まっています。 マナーの悪さにまたまた驚きという次第でした。

分杭峠からの眺め  でも、車中から写真をと思っていたのですが、私も少し車を降りて写真を撮りました。 分杭峠の標識をパチリ。分杭峠から高遠町を眺める遠景はなかなかなものでした。
 分杭峠は、峠というだけあって、高遠町と大鹿村を分ける峠となっています。 しかし、残念ながら、南アルプスの西側の山々に囲まれていて、視界は限られています。 右の写真は、分杭峠から北側に臨む風景です。北アルプスの方向なのですが。 高遠町の上にある山々は、その手前の山の様です。それでもこの迫力でした。

分杭峠のシャトルバス  それから、シャトルバスの発着場に戻って、シャトルバスの発車を待ちました。 シャトルバスの発車を待っている間に重要な立て看板が目に入りました。 そこには、「分杭峠水場土砂崩れ立入禁止」と書かれていました。 今日は肝心なところが見れないという不安を抱えながらシャトルバスに乗りました。 右の写真がそのシャトルバスです。
 ホームページの案内では、15分間と説明されていましたが、実質10分程度で着きました。

分杭峠  バスを降りるとそこは分杭峠です。 ご覧間通りに分杭峠の立て看板があります。 それには、従是北 高遠領と書かれた石碑があります。 ここから右側の道を進むと大鹿村に向かいます。 この場所から左側が、所謂分杭峠の気場ということになります。


立入禁止 水場に行こうとしましたが、確かに立入禁止という立て看板がありました。 どうしようか悩みました。
 でも、家内がせっかく来たのだから行きたいと言い出しました。 まあ、状況を見ながら行けばよいと判断して水場に続く道を進んで行きました。 この後、この判断が正しいということになるとはつゆ知らず。


 最初に崖に砂が零れ出た様な窪みがありました。 そして、バーコードの看板が置いてありました。 バーコードでWebサイトを開くと、ここの解説が出ていました。 なんと、この場所が気功師の偉い先生がここに気があると説明した場所だというのです。 つまり、ここが本当の気場だということなのです。
(おっと、これは機密情報かな)
分杭峠で方位磁石が狂ったその2 分杭峠で方位磁石が狂ったその1
 磁場が無くなると聞いて確認してみました。 携帯電話に電子式の方位磁石が付いていました。 この窪みの近くで実験すると確かに磁場が無くなっている様です。 携帯電話を水平に回転されると、方位磁石の針が携帯電話に付いて、回転しているのです。 つまり、磁場を検知できないということです。 一般の磁石を使った針式の方位磁石なら、針がくるくる回るといったところでしょう。
 次に見かけたのは、崖崩れの現場です。でも、今崩れたという訳ではなさそうです。 ここにもバーコードが有ったので開いてみました。 この場所は、毎年崖崩れが起きる場所で、中央構造線の真上という説明がありました。 この場所は、先ほどの窪みと違って、気の通り道という印象を受けました。 通り抜ける気に影響されて、崖崩れが発生するという感じです。

分杭峠の水汲み場  その奥に、水場がありました。一応、タンクを持って来たのですが、先に回りを観察していました。 すると家内が「団体が来たよ、早く汲みましょう」というのです。 慌ててタンクに水を溜め始めました。
 そこで、アレッと思ったのです。ここは立入禁止ではなかったのか。 この状況を見て気付きました。あの看板は、完全にフェイントなのです。 というか、万が一、崖崩れが起きた時の良い訳に立てている看板だという訳です。 あまりにも酷い話だなとは思います。しかし、ここはそういう目的ではないので、とりあえず無視しました。 水のタンクは、5Lと4Lを持って行ったので、合計9L、9kgの水を抱えての戻りとなりました。 なかなか辛い。

分杭峠の気場  バスの待合場所に戻ったら、普通のバス停にある様な小屋がありましたので、とりあえず水を置いて次の気場に向かいました。 気場は、先ほどの山道の下にある、谷間の始まりの様な場所です。 谷からの気が登った来るのか、谷間に沿って気が広がっていくのか。そういう感じの場所です。 そして、その場所にベンチが並んでいました。 このベンチに佇んで、気を感じるという場所だったのです。
 気を感じることはどういうことか。無心を感じてみよう。 そういう感じで暫く佇んでいました
 面白い事がありました。両手を広げて、その中に気が溜まらないかなと見ていたのです。 漫然と見ていると目の焦点が無限大に広がっていきます。 そして、右目と左目の映像が分かれていくので、手の指が20本になっていきました。 でも、これは意識すれでできる事です。問題はここからでした。
 焦点を合わせようとすると、逆に左右の目が逆方向に広がった様になったのです。 焦点が無限大の時の指の並び方と比べて、もっと出鱈目に指が見えたのです。 正しく焦点を合わせるのに少し苦労しました。 こんな体験は初めてでした。まあ、気がどうのこうのという現象とは思いませんが。 不思議な体験でした。
 バス待合い所に戻った後、少し時間があったので、気功師が見つけたという場所にもう一度行ってみました。 そうすると、パスが発車するというので、慌てて戻って分杭峠を後にしました。

 話は少し戻りますが、分杭峠にあったバーコードで開いた画面には、番号が付いていました。 そして、各画面にキーワードが付いていたのです。 7つのキーワードを集めるとゼロ磁場秘水が貰えるというのです。 返りのバスに乗るまでに、キーワードは2番目から6番目の5個しか集まりませんでした。 でも、きっとバス発着所の売店にキーワードがあると信じて戻った次第でした。
 それまで集めたキーワードを並べてみました。 「○ロ磁場秘○」です。そして貰える商品が「ゼロ磁場秘水」 そうか、最初のキーワードは「ゼ」、最後のキーワードは「水」しか無いと思いました。
 そうやって売店に着くとやっぱりありました。 最後の7番目のキーワードです。そして、先ほどの推測が間違っていたことが分かりました。 引っ掛け問題です。この会社の企業秘密だと思うので、7番目のキーワードはここでは明かしません。 でも、面白いと思いました。要するに1番目は無いということでしょう。 そして、7番目は売店にあるのですが、7番目に気付かないと引っかかってしまうのです。 何も考えないと、私が推測した様に「ゼロ磁場秘水」と答えるのではないのでしょうか。 そうして、残念でしたという訳です。 そんな解説をしていると、店員が笑って「ゼロ磁場秘水」を1本渡してくれました。(^o^)
 一旦、道の駅に戻ってお土産を買った後、再度、分杭峠にいってみることにしました。 朝、車で行った時に、ナビが誤動作しました。 ゼロ磁場を体験したので、ゼロ磁場が原因かどうかを確かめたかったのでした。 でも、ナビは正常でした。ここでも誤動作すると面白かったのですが。

 分杭峠まで来ると、その先に行きたいということになりました。 丁度、分杭峠を過ぎたところにある標識に次の様に書かれていました。「日本で最も美しい農村 大鹿村」と。 だったら、もう来れないかもしれないので、そこまで行ってみようということになったのです。
俳優原田芳雄のディアイーター  大鹿村では、観光センターを目指しました。 どの辺りが美しいのか、手っ取り早く調べて観光しようと思ったからでした。 でも、担当の方にそのことを質問すると驚きの反応がありました。 美しい村にはまったく触れずに見どころの説明を始めたのです。 何ということだろうと驚きは隠せませんでした。 でも、幾つかの見どころを聞く事が出来ました。 そうこうしていると丁度お昼の時間となりました。 案内パンフレットを貰って食事処を探しに出ました。
 ところが、食事をする場所がありません。 大鹿村の大部分を走り抜けましたが、レストランとか食堂が見つからないのです。 俳優原田芳雄のディアイーター(右上の写真)という食堂はあったのですが、準備中となっています。 右往左往していると、先ほどの観光案内所のすぐ前に食堂がありました。 もう選択肢が無いと、そこで昼食を頂きました。 でも、ボリュームも味も満足のお店でした。 また、接待してくれたお店のお嬢さんが美人だったことも印象的でした。

日本美しい大鹿村  昼食の後に最初に行ったのは、福徳寺本堂です。重要文化財というので見てみました。 周りの農村という雰囲気が楽しめます。 先ほどの観光センターの担当の方の説明では、この辺りの街並みが昔ながらの風情を醸し出しているというのです。 つまり、この辺りが日本で最も美しい農村なのかなと思いました。 右の写真がその風景です。


大鹿村の高台から見た風景  その先の観光をしていると、40分程で行ける「夕立神パノラマ公園」を思いだしました。 車で標高1620mまで行けて、眺望が素晴らしいというのです。 標高1620mから、南アルプスと中央アルプスを見渡せるというのです。
 説明された道では無いのですが、この場所からだと距離的には近そうだったのです。 最初は、時間的に諦めていたのですが、ここまで来たらということで一気に登ってみました。
 右の写真は、その途中の風景です。 標高が1400mから800mを望んだという感じの風景です。 夕立神パノラマ公園を含めていろいろと写真を撮りました。 でも、一番立体感が出ているので、この写真を紹介します。

夕立神パノラマ公園  夕立神パノラマ公園は素晴らしい所でした。 標高1620mから800mの谷間を望む風景です。谷間といっても、先ほど登ってきた大鹿村のことです。 左手に南アルプス右後方に中央アルプスを望みます。 丁度、南アルプスから中央アルプスに掛けての地図を印刷して持ってきたので、比べてみました。 地図と現地の解説を見ると、眺望に対して、以外と見えていないことが分かります。 高々1620m位で見えるものかという感じです。でも、素晴らしい眺望でした。
 右の写真は、その夕立神パノラマ公園にある展望所です。 生憎、赤石岳など高い山は、雲に隠れていました。 だから、そう風景はお見せできないのですが、この場所からの風景が素晴らしいということで紹介します。 夕立神パノラマ公園からは、一路、帰宅路となります。

中央構造線の北側露頭  大鹿村に来る時に見えた中央構造線の北側露頭という所があったので、帰路のついでにその場所を見学しました。 中央構造線は、九州の熊本、鹿児島の県境から四国、紀伊半島、長野を経て、千葉県北部まで連なる断層系です。 私の感覚で言うと、太平洋プレートが日本の下に沈む時に、日本の陸地で起きる地層のぶつかり合いといった感じです。
 右の写真は、その断層を目で見れるという場所の一つです。 「中央構造線の北側露頭」といいます。左側が北側の断層で、右側が南側の断層となります。 この構造線の延長が分杭峠にも掛かっているということです。
 左側の地層は、脆くで壊れやすいのだそうです。 だから、この地域では、西側の斜面で崖崩れが沢山起きていました。

 今回は、娘の近くまで来ていたのですが、観光が目的だったので、寄らないつもりでした。 でも、ゼロ磁場秘水をお土産に買ったので、ちょっとだけ寄る事にしました。 孫の顔を見て、少しだけだっこして帰りました。この一瞬がまた楽しいです。
 明日が夏休みの最終日です。出勤に備えて、1日ゆっくりと過ごしたくて家路を急ぎました。 帰りも一般道です。娘の家を夕方6時頃に出発しました。 途中、夕食を頂いたのですが、帰宅したのは11時過ぎです。 やっぱり、平日の移動は一般道で充分だというのが今回の結論でした。
ゼロ磁場秘水とゼロの雫  今回、お土産に買った二品です。 ゼロ磁場秘水は、分杭峠のシャトルバスの発着場にある工場で作っている分杭峠の水です。 デザインが入ったものとシンプルなものがあります。 ゼロの雫は、道の駅の南アルプスむら長谷に置いてあったお土産です。 どちらも、分杭峠の気が入った水を使用している商品だとのことでした。